スターの輝き

おささまが出てこられたのは午後8時になるかならないかの頃でした。

楽屋口に現われた瞬間、悲鳴のような歓声があがって。「おささん」「おさちゃん」と何度も声がかかるたびに、笑顔で手を振る。

おだやかな笑顔でした。無垢な、純真な笑顔でした。かわいかった......おおきな胡蝶蘭の花束の、真っ白な花の色よりも清らかに、真っ白に輝いていました。
妖精のふりまく光の粉を全身にまとっているかのように見えました。

スターの輝き。スターの煌めき。心にしっかりと焼き付けた。