泣けた....

月組グレート・ギャツビー』。泣けた場面。
ギャツビーがニックに、運転していたのはデイジーだったと告げる。誰にも言わないでほしいと告げる。ニックは誰にも言わないと約束する。そして二人は互いの手を堅く握り合う。この場面で、なぜか泣けた。
その後のニックのナンバーにも泣けた......私はあひちゃんの歌がすきなんですよ。何か、とてもリアルな心が伝わる気がするんです.....けど、本来ここは泣くところかしら?とも思ったりしたけど(苦笑) ニックはつかみどころのないギャツビーを現実につなぎとめる役割を果たしているのかな。ギャツビーの虚像も現実も、すべて知って、なおかつギャツビーを大切に思っている。あたたかく受け入れている。脚本上はひょっとしたらあたたかくないのかもしれなくて、あひちゃんが演じているからかもしれないけど。いい人だ....
桟橋?にジョージが現れて、銃を取り出し、ギャツビーに銃を向ける。ギャツビーが倒れる.......ダンサーなあさこちゃんらしい、美しい倒れ方でしたね.....同じ銃口を自分に向ける。そして音もなく倒れた。思いつめたソルーナさんの姿が痛々しくて、泣けた。
それから、ジェイの父、汝鳥怜さんが現れ、ニックに向かって息子を語る。日記を朗読する....泣けた。
フィナーレ。いちばん最後に舞台に現れて、真白いスーツで両手を大きく広げ、客席に笑顔を見せたあさこちゃんの姿が、大きくて立派で、美しくて。なんだか泣けた。なぜかな......何年かすぎて、今のスターさんがみんな「当時のスターさん」になったとき、心に浮かぶあさこちゃんの姿は、この日のこの、白いスーツで両手を広げた笑顔のあさこちゃんじゃないかな、って気がした。